BizFull編集部 | 2026年4月更新
「インサイドセールスを始めたいが、何から手をつければいいかわからない」「社内にノウハウがなく、ゼロから立ち上げるのが不安」——そのような状況にある方は多いのではないでしょうか。
インサイドセールスの立ち上げには、ターゲット設計・スクリプト作成・ツール整備・KPI設計など、多くの準備が必要です。手順を間違えると、稼働を始めても成果が出ないまま時間だけが過ぎてしまうことがあります。
この記事では、インサイドセールスをゼロから立ち上げる手順を、内製・外注それぞれのアプローチに分けて具体的に解説します。
目次
- インサイドセールス立ち上げ前に決めておくべきこと
- インサイドセールス立ち上げの全体フロー
- STEP別:立ち上げの具体的な手順
- 内製で立ち上げる場合のポイント
- 外注で立ち上げる場合のポイント
- まとめ:立ち上げチェックリスト
1. インサイドセールス立ち上げ前に決めておくべきこと
立ち上げに着手する前に、以下の3点を明確にしておくことが重要です。ここが曖昧なまま動き始めると、後から方向性がブレやすくなります。
1-1. 目的・ゴールを明確にする
「なぜインサイドセールスを始めるのか」を言語化します。目的によって、取り組み方・KPI・優先順位が変わります。
| 目的 | 主なアプローチ |
|---|---|
| 新規顧客の開拓 | アウトバウンド中心(架電・メール) |
| 問い合わせリードの商談化 | インバウンド対応・ナーチャリング |
| フィールドセールスの商談数を増やす | アポ設定特化 |
| 営業コストの削減 | 既存の外回り営業をインサイドに切り替え |
1-2. 内製と外注どちらで始めるか判断する
インサイドセールスの立ち上げには「内製」と「外注」の2つのアプローチがあります。
| 内製 | 外注 | |
|---|---|---|
| 立ち上げ速度 | 遅い(採用〜育成で数ヶ月) | 速い(最短2週間程度) |
| ノウハウ蓄積 | 自社に蓄積される | 業者側に蓄積されやすい |
| 初期コスト | 採用費が高い | 初期費用+月額 |
| 向いているケース | 採用余裕がある・長期的な内製化重視 | 早期に動きたい・ノウハウがない |
外注での立ち上げについては下記もあわせてご覧ください。
1-3. 予算・リソースの目安を決める
- 内製の場合:採用費(50万〜100万円程度)+月次人件費(35万〜60万円程度)
- 外注の場合:初期費用(10万〜30万円程度)+月額(30万〜80万円程度)
費用感の詳細については下記もあわせてご覧ください。
2. インサイドセールス立ち上げの全体フロー
2-1. 立ち上げから安定稼働までのステップ概要
STEP1:ターゲット(ICP)の設計
↓
STEP2:アプローチリストの作成
↓
STEP3:スクリプト・メールテンプレートの作成
↓
STEP4:ツール環境の整備(CRM・架電ツール)
↓
STEP5:KPI設計・管理フォーマットの整備
↓
STEP6:テスト稼働・改善
↓
STEP7:本格稼働・PDCAの自走
2-2. 各ステップの期間目安
| ステップ | 内製の場合 | 外注の場合 |
|---|---|---|
| STEP1〜5(準備) | 1〜2ヶ月 | 1〜2週間(業者主導) |
| STEP6(テスト稼働) | 1〜2ヶ月 | 1〜2ヶ月 |
| STEP7(安定稼働) | 3〜6ヶ月〜 | 3〜6ヶ月〜 |
外注の場合は準備フェーズを業者主導で進められるため、稼働開始までの期間を大幅に短縮できます。
3. STEP別:立ち上げの具体的な手順
STEP1:ターゲット(ICP)の設計
インサイドセールスで最初に取り組むべきなのが、誰にアプローチするか(ICP:Ideal Customer Profile)の設計です。ターゲットが曖昧なままでは、スクリプトもリストも精度が上がりません。
定義すべき項目:
- 業種・業態
- 従業員規模
- 役職・担当者の業務内容
- 抱えている課題・悩み
- 自社サービスが解決できる問題
ポイント:最初から広くターゲットを設定すると、アプローチが散漫になりやすいです。まずは「最も成果が出やすいセグメント」に絞り込んでスタートすることを推奨します。
STEP2:アプローチリストの作成
ターゲットを定義したら、実際にアプローチするリストを作成します。
リストの作成方法
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| 企業データベースから取得(帝国データバンクなど) | 精度が高いが費用がかかる |
| LinkedIn・SNSで手動収集 | 無料だが時間がかかる |
| Webスクレイピングツールを活用 | 効率的だが設定に技術が必要 |
| 業者にリスト作成を依頼 | コストはかかるが手間が省ける |
リストに含める項目:会社名・担当者名・役職・電話番号・メールアドレス・業種・規模・備考
STEP3:スクリプト・メールテンプレートの作成
ターゲット・商材の価値提案をもとに、スクリプトとメールテンプレートを作成します。
スクリプトの基本構成:
- ファーストトーク(最初の10秒で興味を引く)
- ブリッジ(担当者につないでもらう)
- ヒアリング(課題を引き出す)
- 提案・興味喚起
- クロージング(アポ設定)
スクリプトの作り方の詳細については下記もあわせてご覧ください。
STEP4:ツール環境の整備(CRM・架電ツール)
インサイドセールスを効率よく運用するために、以下のツールを整備します。
| カテゴリ | 主なツール | 用途 |
|---|---|---|
| CRM | Salesforce・HubSpot・Notion | 顧客管理・活動記録 |
| 架電ツール | MiiTel・Aircall・CallConnect | 発信・録音・分析 |
| メール配信 | HubSpot・Mailchimp | メールアプローチ・ナーチャリング |
| 社内連絡 | Slack・Chatwork | チーム内コミュニケーション |
| 日程調整 | Calendly・TimeRex | アポ設定の効率化 |
最初から全部揃える必要はありません。CRMと架電ツールを最優先で整備し、慣れてから他のツールを追加するのが現実的です。
STEP5:KPI設計・管理フォーマットの整備
稼働前にKPIを設計しておくことで、「成果が出ているかどうか」を数値で判断できるようになります。
KPIの逆算設計
【KGI】月間受注数:◯件
↓ 受注率で割る
【商談数】◯件
↓ 商談化率で割る
【アポ数】◯件
↓ アポ率で割る
【接続数】◯件
↓ 接続率で割る
【架電数】◯件
KPI設計の詳細については下記もあわせてご覧ください。
STEP6:テスト稼働・改善
準備が整ったら、小規模でテスト稼働を開始します。最初から全力で稼働するのではなく、まず型の精度を確認・改善することを優先します。
テスト稼働期間(目安:1〜2ヶ月)にやること:
- 実際に架電・メールアプローチを行う
- 架電数・接続率・アポ率をKPIで管理する
- どのフェーズで詰まっているかを特定する
- スクリプト・ターゲット・時間帯などを改善する
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STEP7:本格稼働・PDCAの自走
テスト稼働で一定の型が固まったら、本格稼働に移行します。本格稼働後も、以下の改善サイクルを継続して回すことが重要です。
週次でやること
- KPI実績の確認(架電数・接続率・アポ数)
- よく出た反応・断り文句のメモ
- 改善点の洗い出し
月次でやること
- スクリプト・メールテンプレートの改善
- ターゲットリストの見直し
- KPI目標値の調整
4. 内製で立ち上げる場合のポイント
4-1. 採用すべき人材像
内製化する場合、インサイドセールス担当者を採用する必要があります。理想的な人材像は以下のとおりです。
経験者採用の場合
- インサイドセールス・テレアポ・法人営業の経験
- CRMツールの使用経験
- KPI管理・レポーティングの経験
- 数字に対するコミットメントがある
未経験者採用の場合
スクリプト・SOPが整備されていれば、未経験者でも一定の成果を出せる可能性があります。以下の素養がある人材を選ぶと育成しやすいです。
- 粘り強さ・コミュニケーション能力
- 数字・データを見ることへの抵抗がない
- 素直に改善サイクルを回せる
4-2. 内製立ち上げでよくある失敗パターン
① ゼロからスクリプトを作るのに時間がかかりすぎた
ノウハウがない状態からスクリプトを作ると、試行錯誤に数ヶ月かかることがあります。外部の専門家に初期設計を依頼するか、外注で型を作ってから内製化するアプローチも検討してください。
② 採用した担当者が早期退職した
インサイドセールスは成果が出るまでに時間がかかるため、担当者がモチベーションを維持できず早期退職するケースがあります。採用時に「立ち上げ期の評価基準(活動量KPI)」を明確に伝えておくことが重要です。
③ KPIを設定せずに稼働してしまった
「なんとなく架電している」状態では、何が問題かわからず改善できません。稼働前に必ずKPIを設定しましょう。
4-3. 内製化のコスト感
| コスト項目 | 目安 |
|---|---|
| 採用費 | 50万〜100万円程度 |
| 月次人件費(給与+社保) | 35万〜60万円程度 |
| ツール費用 | 3万〜10万円程度/月 |
| 教育・研修費 | 10万〜30万円程度(初期) |
5. 外注で立ち上げる場合のポイント
5-1. 外注が向いているケース
以下の状況に当てはまる場合、外注での立ち上げが向いています。
- 社内にインサイドセールスの経験者がいない
- 採用・育成に時間をかけられない
- すぐに稼働できる体制が必要
- まず型(SOP・スクリプト)を作ってから内製化したい
5-2. 外注先の選び方のポイント
外注先を選ぶ際は、以下の点を確認します。
- スクリプト設計・改善まで対応しているか
- 自社と近い業種・規模・フェーズの支援実績があるか
- KPI管理・週次レポートの透明性があるか
- 作成したSOP・スクリプトを自社に開示してもらえるか
- 稼働開始までのリードタイムは現実的か
代行会社の選び方の詳細については下記をご覧ください。
5-3. 外注後に内製化へ移行する流れ
「外注で型を作り、内製化に移行する」というアプローチが、スタートアップ・中小企業では成功しやすいとされています。
移行の流れ:
- 外注でSOP・スクリプト・KPI設計を完成させる
- 内製化担当者を採用する
- 業者との並走期間でノウハウを移管する
- 段階的に業者の比率を下げ、完全内製化へ移行する
6. まとめ:立ち上げチェックリスト
立ち上げ前の準備
- [ ] 目的・ゴール(新規開拓・アポ数増加など)を明確にしている
- [ ] 内製・外注どちらで始めるかを決めている
- [ ] 予算・リソースの目安を決めている
STEP別チェック
- [ ] ターゲット(ICP)を定義している
- [ ] アプローチリストを作成している
- [ ] スクリプト・メールテンプレートを作成している
- [ ] CRM・架電ツールの環境を整備している
- [ ] KPIを逆算設計している
- [ ] テスト稼働の計画を立てている
稼働後の運用
- [ ] 週次でKPI実績を確認している
- [ ] 月次でスクリプト・アプローチを改善している
- [ ] どのフェーズで詰まっているかを特定できている
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